こて絵(鏝絵)とは、
こて絵とは、漆喰彫刻とも言われ、左官(壁屋さん)が塗る鏝(こて)で練り上げて描いた絵のことである。レリーフ的なものもあるが、かなり立体的な作品もある。
材料の漆喰(しっくい)は、民家の壁や土蔵の壁に使うもので、石灰に牡蠣(カキ)ガラを焼いて使ったカキ灰と砂や布海苔を混ぜ合わせ、つなぎとして麻や藁(わら)などを練りこみ、粘土状にしたものである。
鏝絵は、土蔵の妻飾りや土蔵の扉などに多く描かれ、民家の壁や戸袋に描かれていることもある。
江戸時代後期に伊豆の左官入江長八が始め、越中(富山県)でも明治時代から昭和時代の初期に多く描かれた。
小杉は江戸時代から多くの左官職人を輩出してきた町で、県外にも知れ渡っていた。その中でも全国的に鏝絵の名工として名前を知られているのが竹内源造である。