毎年、9月に富山県の射水市(旧小杉町)の旧北陸道沿いでは、アートのイベントが行われています。

こて絵のページ

こて絵(鏝絵)とは、

こて絵とは、漆喰彫刻とも言われ、左官(壁屋さん)が塗る鏝(こて)で練り上げて描いた絵のことである。レリーフ的なものもあるが、かなり立体的な作品もある。
 材料の漆喰(しっくい)は、民家の壁や土蔵の壁に使うもので、石灰に牡蠣(カキ)ガラを焼いて使ったカキ灰と砂や布海苔を混ぜ合わせ、つなぎとして麻や藁(わら)などを練りこみ、粘土状にしたものである。
 鏝絵は、土蔵の妻飾りや土蔵の扉などに多く描かれ、民家の壁や戸袋に描かれていることもある。
江戸時代後期に伊豆の左官入江長八が始め、越中(富山県)でも明治時代から昭和時代の初期に多く描かれた。
 小杉は江戸時代から多くの左官職人を輩出してきた町で、県外にも知れ渡っていた。その中でも全国的に鏝絵の名工として名前を知られているのが竹内源造である。

鏝絵の名工 竹内源造

竹内源造作品竹内源造は、明治19年に旧小杉町三ケの上新町に生まれた。明治44年、25歳は射水郡役所から「一級漆喰彫刻士」の称号をもらい、幼名の源次郎を改め源造と名乗る。

源造の作品は、竹内源造記念館に射水市の文化財に指定されている「鶴と亀」「亀と波」や「唐獅子牡丹」などが展示されている。
 また、平成26年春には、射水市に寄贈された源造の最高傑作とされる、名越家(砺波市宮森新)の双龍が竹内源造記念館に展示される。
 明治末期に2~3年かけて仕上げたものであり横幅十間(18m)の土蔵の壁に二匹の龍が向かい合っている双龍は圧巻である。日本の鏝絵を見て歩き「消えゆく左官職人の技・鏝絵」著した藤田洋三氏は「日本一巨大な双龍」と評価している。
名越家の双龍
↑射水市に寄贈され竹内源造記念館に展示されている「名越家の双龍」

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